『写真のピントについて考える』第一回は「ピントを合わせる意味」について考えます。

 「ピントがあっている写真」、「ピンボケの写真」等、撮影の失敗と成功に関してピントの持つ意味は大きいです。 

 なぜピントを合わせる必要があるのか。
 なぜピントを意識する必要があるのか。
 写真とピントについて考えてみます。

ピントがあっているということ

 「ピントが合っている」というのは、写真上で自信が希望する被写体が解像しているということです。

 どの程度解像している必要があるのかは、個人の感覚次第だが、想定される鑑賞スタイルに合わせるのが一般的でしょう。

 鑑賞スタイルによっての必要な解像度は「写真のサイズ」と「閲覧する距離」によって決まります。
 手元でスマホで見るなら、距離は近いが画像が小さいので程々の解像度でよいし、看板のような大きな写真であっても遠くから見るならば同様に程々でよい。ただし、印刷された媒体を手元でしっかり見るならば、モニターでの確認で等倍でみる必要があるでしょう。

 パソコンの大きなモニターで見て「ピンボケ」のように見えても、スマホサイズまで縮小するとピンボケがわからなくなるのはよくあることです。

 ピントが合っているということの意味は、

「ピントを合わせた被写体が明確に確認できる」

ということです。
 

ピントをあわせることの意味

 ピントを合わせることの、写真にとっての意味は、

「写真の主題を明確に閲覧者に伝える」

につきます。

 「ピントが合っている=明確に見える」なので、ピントが合っている場所がもっとも閲覧者の目に入りやすいのです。

 例えばこの写真は、後ろ向きの向日葵にピントを合わせています。

後ろ向きのヒマワリ

 一般的な写真だとこちらを向いているヒマワリを撮りますが、この写真ではあえて後ろを向いているヒマワリにピントを合わせることで、「この写真の主題は後ろ向きのヒマワリである」と主張しています。

 次の写真の主題は「アマガエル」です。

 写真の中では小さな存在であっても、ピントが主題に合っていれば、どこに注目すべきなのかが明確になります。この写真のメインテーマは「小さなアマガエル」です。

 「ピントを合わせる」という行為には「写真の主題」を相手に伝えるという意味があります。

 ピントを自在に操って、写真撮影を楽しみましょう。

 次は「被写界深度について」の講座です。
 ピントが合わせるということの意味は理解できました。ではピントが合っているとは、どういうことなのでしょう。ピントの合っている範囲について考えてみます。